ロープケアとロープの使用に関して
ROPE CARE & USAGE
 Rope Care.
日々の点検及びケアにより、ロープの寿命を長らえ、性能を最大限に発揮し、安全性を高めることができます。

 Abrasion and Sharp Edges(摩耗と鋭いエッジ)
ロープにとって最大の問題は、鋭い角に接触して摩耗してしまうことです。
ロープを使用する前は摩耗や切れ目等がないか確認をし、異常が見つかった場合は絶対に使用しないでください。
ロープに異常があると思われた場合も、使用を一時停止してください。
ロープが浸食された恐れがある場合にも確認してください。

 Damage(損傷)
必ずロープの摩耗や損傷がないか確認し、異常が見つかった際には、絶対に使用しないでください。

 Cleaning(洗浄)
清水でロープを洗い、直射日光を避けて乾燥させてください。
ぬるま湯で薄めた中性洗剤と柔軟剤に漬けていただくと、より一層柔軟性が増します。
洗濯機を使用する場合は、ロープの絡まりを防ぐため、洗濯ネット等を使用してください。

 Eliminating Twist(ねじれ防止)
ねじれはカバーの折れ曲がりや装置内での絡まりを引き起こします。
さらに悪化すると、ロープが円形を維持できなくなり、摩耗が進み、耐久性が低下してしまいます。
ロープのねじれを取り除くことは、寿命を長くし、操作性も向上します。

 Life Duration(製品寿命)
ロープの寿命については、下記を参照してください。
※あくまでも目安です。
●ほぼ毎日の使用・・・3ヶ月~1年
●週2回程度の使用・・・1年~2年
●2ヶ月に1度程度の使用・・・2年~4年
●それ以下の使用回数及び他のみ・・・5年~7年

 Direct Sunlight(日光)
長時間に渡り直射日光を当てると、性能の低下を引き起こすと共に老朽化を早めます。

 Chemicals(化学薬品)
合成化学素材は化学抵抗性に富んでいますが、強い酸性、アルカリ性の物質は避けてください。

 Backlash(跳ね返り)
重荷重により緊張している状態でロープが切れてしまったら…大変危険です。
ロープが緊張から解放されて巻き戻るスピードはとても速いので、近くにいる人がケガをする可能性があります。
使用する用途に応じて適切な使用法を守り、事故防止を行ってください。

 Storage(保管)
直射日光などの光源や、熱、湿気、化学薬品などを避け、乾燥した涼しい場所で保管してください。

 Endura Dry and 2X Dry(ドライ加工)
水分があると泥がロープの中に入りやすくなるため、ロープのコア部分にダメージを与えることが考えられます。
岩場や泥がある場所ではドライ加工のロープを使用することをお勧めします。
ドライ加工により、目に見えない防水層を形成し、水分の侵入を防ぎます。

 Keeping a Record(保守記録)
職種を問わず、ロープのコンディションや使用状況などの記録を残してください。
記録をとることでロープメンテナンスへの意識も高まり、その結果ロープの寿命を延ばすことにもつながります。
ロープ名、径サイズ、長さ、強度、購入日の他、毎使用時の日付や点検内容、使用者のコメント及びサインなどを記録できるシートをロープと共に保管することをお勧めします。
  
 ロープの洗浄手順 ※重要※
 

ロープの洗浄は洗濯機が最適ですが、ドラム式(ドアが横についているタイプ)での洗浄はおやめください。
ロープとドアの窓部分との摩擦で、ロープ繊維のナイロンが溶けてしまう場合があります。

洗浄の際は、先に泥などのひどい汚れを取り除いてから、ロープウォッシャーを使用してください。
洗濯機を使用する場合は、初めに洗濯機の残留物を除去するため、充分な水で空すすぎ洗いをしてください。
次に、絡まないようにロープを束ねて洗濯機に入れ、水にライフラインクリーナーを投入し、スイッチを入れてください。数分まわした後止めてください。
30分浸した後、通常の洗濯コースで再開してください。

もし生物学的有害物質などで汚染されている場合には、軽い漂白剤の使用をお勧めします。
束ねたまま、直射日光を避け吊して乾燥させてください。

使用する前に必ず再点検し、洗濯を行った日付を点検表などに記入し、保管してください。